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かんとりーらいふ

かんとりーらいふ

最終章

生と死の間をさまよい
多くの方々の力によって無事生還を果たしたものの
自由の利かない体になり
絶望のどん底に突き落され
「どうして? どうして?」と嘆き悲しむ日々
「治るよ母さん 必ず治る!先生もそう言ってくれたじゃない」
折れそうになる心を励まし
雨の日も風の日も
高速道路をひた走り片道1時間の道のりを通い続けた日々
時にはハンドルを握りしめ涙する事もありました。

30日間の治療入院を経てリハビリセンター病院へ転院
辛い辛い機能回復訓練が始まりました

「車椅子でここの玄関をくぐられましたが、帰りは杖で歩いて・・」
担当医師の言葉に
「必ずそうなれるようにお約束します。頑張ります!」
笑みを浮かべ力強く答える母さんの背中に
希望の光を見ました。

休みなく毎日3時間のリハビリに耐え
脳トレテスト・作業テスト・歩行体力テスト
全て平均点をクリアー
卒業試験に向かって一気に駆け上がって行きました。

やがて退院の日が下り
お世話になった全ての方々にお別れの挨拶を済ませ
記念撮影の後車椅子に乗った母さんに
「○○さん!歩いて 歩いて 杖で!」
先生の呼びかけに車椅子から降り立った母さんは
​「ありがとうございました!」と​大きな声で手を振り
杖を手に自分の足で一歩一歩確かめるように
玄関に向かって歩き出した母さんに
拍手と歓声が沸き上がりました。

「お父さんも頑張ってくださいね!」
スタッフのみなさんに励まされ
涙 涙 で慣れ親しんだセンター病院に別れを告げました。

「とうさん・・これからもよろしくね」

​​​「心配せんでええ 任せとけ!わしが守ってやる」

命があってよかった

それだけでいい

感 謝


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